事故防止ケーススタディ

このケーススタディをご覧になるためには、AdobeFlashPlayerが必要です。
ご使用のブラウザにインストールされていない場合は、下記リンクボタンより入手してください。
アドビシステムズ、Adobe及びAdobeFlashPlayerのロゴマークは、アドビシステムズ社の登録商標です。

Adobe Flash Playerのダウンロード

ケース26. 信号機のない交差点で出合頭の衝突
  ☆事故の発生状況☆
     4tの普通貨物自動車を運転するAは、納品を終えた帰り道、いつもの運行コースを走行し、事故現場となった交差点手前に差し掛かった。
付近は緩やかな下り勾配で速度も50km/h位となり、雨により路面が濡れており多少滑り気味でもあった。
交差点手前50mに差し掛かった時、進路前方の左側交差道路からBの自動二輪車が右折のウインカーを出して交差点に進入しようとしているのを発見したが、Aは、自車が広い幹線道路でもありBは当然停止すると思い込み、そのまま進行したところ、Bが停止せず右折してきたため、慌てて急ブレーキを踏んだがスリップしながら衝突した。
     
  ☆事故の原因☆
    ① 走り慣れた道路での気の緩み、漫然運転
② 思い込みからの動静不注視
  ☆防止策☆
    出合頭事故の大半は、信号機がなく見通しの悪い交差点で発生しています。事故になる要因としては、
  1. 相手側に一時停止の標識があるから止まってくれるだろう。
  2. 相手側の道路は脇道だから自車が通過するまで待っているだろう。
  3. いつも車両等が出てくる道ではないので、今日も出てこないだろう。

 といった慣れや油断から安全確認を省略した思い込みによる「だろう運転」により事故を招いているのが実態です。

 信号機のない交差点に接近したら、周囲の交通状況を確認し、交差車両を認めたときは、まず減速し、必ず相手の動向をしっかり確認することが大切です。

 また、この事例では、左方から進入した自動二輪車との衝突事故を挙げていますが、右方から進入してくるケースでの事故も多発しています。この理由は、右方道路から交差点に進入するバイクや自転車は左側に沿ってくるため視認性が悪いからです。また、右ハンドルの車の運転視界は左方に開かれているため、右方の安全確認が遅れたり、甘くなりがちなためです。

 信号機のない交差点での安全確認は、まず右方からしっかり確認しましょう。

       
       
ケース27. 交差点を左折する際、停止した前走乗用車に追突
  ☆事故の発生状況☆
     10tの大型貨物自動車を運転するAは、搬送中に交通渋滞等に巻き込まれ、予想以上に時間が掛かっていたことから、気持ちに焦りを持ちつつスピードを上げて運転していた。
事故現場となった交差点付近に差し掛かったところ、交差点からの右折待ち車両で右折レーンの後方まで停止状態が続き進路を妨げられそうになり、左側車線に進路変更し、前方の交差点を直進しようとした。
左車線には前走車Bがいたが、Bは左折の合図を出しており、Aはこれを認めていたが、先の信号や交通状況が気になり、遠方を見ながら漫然と進行した。
左折のため減速中だったBは、暗がりから自転車が横断歩道に進入してきたのを見て、急停止したが、Aはこれに気付くのが遅れ、急ブレーキを掛けたが間に合わずBに追突した。
     
  ☆事故の原因☆
    ① 交差点付近の危険を予測して、慎重に運転すべきであったが、油断し、安全確認を怠った
② 不適切な車間距離と、気持ちの焦りからスピードオーバーになったこと
  ☆防止策☆
   
  1. ドライバーに焦りがあると、スピードオーバーや車間距離を詰めて走りがちになり、それが咄嗟の場合に慌てたり判断ミスや操作の遅れに繋がることになります。時速60kmなら60m、80kmなら80mといった車間距離を確保するか、または前車との間に常に3秒間の間隔を保つようにしましょう。
  2. 追突事故のほとんどは、脇見運転が原因で発生しています。ほんのちょっとの脇見でも、目を閉じているのと同じ状態です。トラックドライバーの場合、地図や行先確認等、脇見になる要素も多いので十分注意しましょう。
  3. ゆとりのある運転を心掛けることが大切です。 ○ 時間に余裕を持つ。 ○ スピードは控える。 ○ 車間距離を保つ。 ○ 気持ちにゆとりを持つ。 ことによって、危険をつくらない、危険からはなれる“防衛運転”に徹しましょう。
       
       
ケース28. 交差点左折の際、高齢者の自転車と接触
  ☆事故の発生状況☆
     大型トラックを運転するAは、前方の信号を左折するため、同じく左折する前車のトラックから7~8m離れて追従していた。交差点に進入し左にハンドルを切ろうとしたところ、対向右折車の普通トラックが前車と自車との間に割り込んできたため、減速、徐行してやり過ごし、その対向右折車に続いて左折しようと加速した瞬間、ガシャンという音と共に、車体右横に衝撃を受けた。
慌てて急ブレーキを掛けて降車してみると、車体右横の運転席より少し後方に、Bが自転車とともに倒れていた。
     
  ☆事故の原因☆
    ① 注意力が割込車に集中した
② 対向右折トラックに続いて進行しようと、十分な車間距離をとらず、横断歩道の安全確認も怠った
  ☆防止策☆
   
  1. 交差点を左折する時は、信号機の有無にかかわらず、右方から進行する車両、左右から横断する歩行者や自転車に注意をする。
  2. 左折を終え、交差点から出ようとする時にも、横断歩道およびその付近を左右から横断する歩行者、自転車に「最も注意」して「徐行」進行する。
  3. 日没時は、危険を感じて反応するまでの時間が昼間の2倍以上掛かるといわれているので、そのためにも早めの安全確認をする。
       
       
ケース29. 大型トラックが横断歩道の自転車に衝突
  ☆事故の発生状況☆
     大型トラックを運転するAは、20年間無事故の模範ドライバーであった。
事故当日は、数箇所の配送を終え帰路につき、午後8時を過ぎた頃、自社まではあと僅か1kmとせまっていた。交通は比較的閑散としており、空荷の気楽さもあって、時折隣の助手と話を交わしながら幾分スピードを出して運転していた。
道路前方の状況は、右側反対車線に電気店とコンビニがあり、コンビニ前の路上ではトラックが駐車し荷降ろし中であった。
トラックの後方から来た軽乗用車は、右ウインカーを出し、トラックの右側に車線変更しようとしたが、横断歩道の手前で急停止した。
Aは対向車線の軽乗用車の急停止を目撃していたが、助手との話に夢中で、さほど気に留めることも無く漫然と前方に目をやり進行を続けた。
コンビニで買い物を済ませ出てきた自転車のBは、無灯火の自転車に乗り、いきなり横断歩道を渡り始めていた。
Bが駐車車両の陰の暗がりから、黒ずくめの服装で現れたのを至近距離で発見したAは、慌てて急ブレーキをかけたが間に合わず衝突、Bの自転車を撥ねてしまった。
     
  ☆事故の原因☆
    ① ベテラン無事故運転ドライバーの過信、慣れた道路での緊張感の薄れ
② 道路状況の読みと判断ミス
  ☆防止策☆
   
  1. トラック事故の大半は、30歳以上、運転経験10年以上のベテランドライバーが起こしているというデータにもあるように、ベテランドライバーほど、事故を惹き起こしやすいことを認識し、「自分もそろそろ事故を起こす頃ではないか」と自問自答する位の警戒心を持って、注意することが肝要です。ともあれ、自信過剰こそ何より禁物です。
  2. 安全運転の大原則は、交通状況にしっかり目配りし、いち早く危険を認知、判断することです。慣れた道路での事故が多いことを十分認識し、意識的に注意力を旺盛にして安全運転を実践するようにしましょう。
  3. 夜間の運転では、運転視界が闇に閉ざされほとんどライトだけが頼りとなります。暗闇を横断する歩行者等の認知遅れや見落とし、見間違い等を起こさないよう、神経を集中し、周囲の動向を注意深く窺いながら、慎重な運転を心掛けましょう。
       
       
ケース30. 道路横断の高齢者に衝突
  ☆事故の発生状況☆
     大型トラックを運転するAは、数日前に起こった娘の原付転倒事故で気が病んでおり、その日も乗務前から娘の怪我が頭から離れない状態であった。
鋼材を搬送中、短いトンネルを出たところで、前方のバス停にバスが停車しているのを発見したが、考えごとで憂鬱な状態の中、バスの周囲に対する警戒心も無くただ漫然と走行を続けた。
バスからは数人の乗客が降車したが、先頭にいた72歳のBだけは、歩道に上がらずそのまま車道を歩き、バスの数メートル前方から車道を横断し始めた。
バスの運転手は危険と判断しクラクションを鳴らしたが、Bは耳が遠く、対向歩道上を歩いていた主婦も大きな声と身振りでBを制止しようとしたがBは反応せず、主婦は続けてトラックにも危険を訴えた。
Aはバスのクラクションも、主婦の危険の訴えにも何ら気付くこと無く進行を続け、バスの陰から出てきたBを直前で発見、初めて我に返ったように慌ててブレーキを掛けたが間に合わず、Bを前部バンパーで撥ね重傷を負わせてしまった。
     
  ☆事故の原因☆
    ① 体調管理やドライバーとしての自覚の欠如
② 状況に応じた適正な速度判断のミス
  ☆防止策☆
   
  1. 運転する際は、体調を整えていないと注意力が散漫になったり、判断力が衰えたりして、思わぬ事故を惹き起こすおそれがあり、ドライバーにとって体調管理は極めて重要です。出発前にはまず心身を安定させ、可能な限り体調をベストの状態に保ち運転するように心掛けましょう。
  2. ドライバーは、如何に「気を病む」ことがあったとしても、ひとたびハンドルを握り、車をスタートさせたら、一切の悩みごと、考えごとを払拭し、終始運転に集中する必要があります。プロドライバーとしての確かな自覚を持って、注意を怠らないように運転しましょう。
  3. この事故の場合、Bの道路横断が事故の一因でもあります。Bの家は、道路を渡ったすぐ近くで、通い慣れた生活圏内であったことが、Bの無謀な横断に走らせたと推測されます。高齢者は、運動能力、判断能力の低下は勿論ですが、一面においてドライバーに注意、警戒を依存し保護を求める意識も強く、それが危険な行動となり事故に繋がるケースが多いので、高齢者の歩行者や自転車には特に注意しましょう。