ケーススタディ31「駐車車両の間から飛び出した子供に衝突」

☆事故の発生状況☆

中型トラックを運転するAは、配送終了後に空荷となった車を営業所へ戻すために走行していたが、それまでの渋滞による遅れを取り戻すために若干速度を上げていた。
営業所近くの駅前商店街は、夕方になるといつも学習塾への子供の送迎車両の駐停車によって車の流れが悪く、その日もAの進行する車線には4台の車両が縦列駐車し、対向車線にも数台の車両が駐車していたが、対向車両は無かったので、早く通り過ぎようと加速して駐車車両の側方を通過しようとした。
その時、駐車車両の間から突然飛び出してくる子供に気づき、急ブレーキをかけたが間に合わず飛び出してきた子供を跳ね飛ばしてしまった。

☆事故の原因☆

① 急ぎの心理による安全確認不十分

☆防止策☆

駐車車両の近くを通過する際は、できるだけ車両との間隔をあけて進行し、その周囲に十分注意することが大切です。特に子供がいるような場所を通過する場合は、いつでも停止できるような状態で走行することを心掛けましょう。また、平常心を保ち、先を急ぐことなく安全を最優先し、危険を予測した運転を行うことが重要です。
子供は興味のある対象を見つけると、たとえ車両が接近していても、それに向かって飛び出す傾向があります。ドライバーは子供の行動特性をよく理解し、的確、安全に対処できるよう日頃から心構えを持って運転することが大切です。