ケーススタディ41「渋滞時における玉突き追突」

☆事故の発生状況☆

普通貨物自動車を運転するAは、遠距離への搬送のためいつもより早めに会社を出発したが、片側2車線の県道は普段から交通頻繁で、道路工事の影響もありノロノロ運転の状況であった。
目的地への指定時間が迫りAはかなり焦りながら進路変更を繰り返し走行を続けていると、前方の第1車線で発進しようとするバスをよけるため乗用車とその直後を走行する二輪車が加速しながら急に第2車線へ進路変更してきた。
Aの前方を走る乗用車は二輪車との衝突を避けるため急ブレーキをかけると、追従していた貨物車も危険回避のため急ブレーキをかけた。
その時、Aは前車の急ブレーキに気付くのが遅れ追突し、更に前車を押し出し玉突き追突事故となった。

☆事故の原因☆

① 焦りによる注意力の低下
② 前方不注視

☆防止策☆

急ぎ・焦り・過信等、心理的に動揺した状態で車を運転することは事故の危険要因として最も高い状態にあったといえます。運転する際は、心の乱れをしっかりコントロールして、「平常心」を保つことが重要です。
発進・停止を繰り返すようなノロノロ運転の状況では、次第に事故に対する危険意識が薄れ、注意力が減退し漫然運転に陥りがちです。漫然運転による事故を防止するには、プロの運転者としての自覚を持ち、安全運転の基本である「安全確認」を徹底しましょう。