ケーススタディ42「低速で走行中、漫然運転により追突」

☆事故の発生状況☆

普通貨物車を運転するAは、早朝からの配送業務を終え、帰社するため交通頻繁な片側2車線道路の第1通行帯を走行していた。駅前商店街近くになると通行車両は増え、徐々に車間距離も詰まり低速で連続走行していると、前方の第2通行帯を走行していたタクシーが歩道上に客を見つけ、急に第1通行帯のAの前を走行していた軽四輪貨物車の前へ進路変更した。
Aはタクシーが進路変更する状況は認めたものの、歩道上の客には気づかず、進路変更後はそのまま直進すると思いこみ減速することなく漫然と走行していると、客を乗せようと停車したタクシーに続き軽四輪貨物車が停止したことに気づくのが遅れ追突した。

☆事故の原因☆

① 思い込みによる動静不注視

☆防止策☆

交差点やその付近を通行する際は、交通事故に結びつく様々な危険要因が存在することから、運転者は最大限の注意を払い慎重な運転を心掛けることが大切です。漫然と運転していて危険を予測できなかった場合と、予め危険を予測し行動した場合とでは、反応時間に0.5秒の差が出るといわれています。運転する際は警戒心を旺盛にして、一歩先を読み次の手を打つ注意深さが肝要です。
事故は運転開始から30分、終了前の30分の間が最も発生する危険が高いといわれており、特に運転終了間際には安堵感から気が緩みがちになり、事故につながるケースが多く見られます。「スピードが緩めば気も緩む」と肝に銘じ気持ちを引き締めて運転しましょう。