ケーススタディ43「交差点を直進する際、急停止した前車に追突」

☆事故の発生状況☆

2tトラックを運転するAは、雨が降る中、未明から会社を出発し毎日通うルートで食料品を積み込む倉庫へと向かう途中、交差点付近に差し掛かると前方を走行中のBが左折をしようと左に寄るのを認めた。歩道には通行人を見かけたが、普段から歩行者が直進することは滅多にないため、Bがスムーズに左折するものと思い減速することなく走行していた。
その時Bは、進路前方の木の陰から傘を差した自転車が急に横断歩道に進入してくることに気付き、横断歩道に差しかかった所で急停止した。
Aは、雨で視界が悪かったため交差点の近くになって初めてBが停止していることに気付き、慌ててブレーキを掛けたがスリップしBの車両に追突し怪我を負わせた。

☆事故の原因☆

① 濡れた路面にもかかわらず交差点付近での減速を怠った
② 思い込みによる動静不注視

☆防止策☆

雨で視界が悪く路面も滑りやすいなど悪条件が重なる場合は、見落としや発見遅れ、スリップ等に起因する事故の危険が予想されます。厳しい運転条件の時は、警戒心を旺盛にして一歩先を読み、「危険を予測する運転」を励行し特に慎重な運転を心掛けましょう。
通い慣れた道路であっても一度思い込んでしまうと安全確認を怠ってしまうケースが多いことから、重大事故につながることもあり、交差点はその危険性が最も高い所です。思い込みや勘などで決めつけず、交通状況を的確に把握し、冷静で慎重な運転を心掛けましょう。