ケーススタディ63「高速道路で居眠り運転によりガードレールに衝突」

☆事故の発生状況☆

大型トラックを運転するAは、朝会社へ出社した時点で体調がすぐれず「運転業務は困難である」と職場の管理者に報告したが、同僚等から「大したことはないだろう」と言われ、渋々トラックを出発させた。
Aは毎日の配送ルートである片側3車線の高速道路の第2車線を時速約80kmで走行中、居眠りにより第3車線を越えて中央分離帯のガードレールに接触した。この時点でAは居眠りから覚めず再度ガードレールに衝突し、数100m進んだ後居眠りから覚めトラックを停車させた。

☆事故の原因☆

① 体調不良にもかかわらず長時間休憩をとらず運転していた
② 通い慣れた高速道路での気の緩み
③ 運行管理者の安全意識の欠如

☆防止策☆

自分の体調は、他人には判断しがたいものです。自分でしっかり判断し、運転が困難であれば職場の管理者にはっきりと伝えましょう。また、運転中に体調が悪くなったり眠くなった場合は、短い仮眠や飲物を摂るだけでも体調を整える効果があるので、直ちに休憩をとりましょう。
毎日通い慣れた道では緊張感が途切れがちになり、眠気が起きやすくなります。早めのリフレッシュを心掛けましょう。
運行管理者は、ドライバーの健康状態を把握するとともに、本人から申告があった場合は代替運転者を手配するなどして安全な輸送を維持することが大切です。「安全優先」の意識を職場に浸透させましょう。